Jay先生の英語教室を開催しました。4歳児クラス(ひまわり組)と5歳児クラス(ききょう組)がレッスンを受けました。
今回は、英語でのご挨拶、食べ物の名前、英語の歌などを教えていただきました。
絵画教室の様子 4歳児クラス
~子どもたちに英語教育は必要?~
国際化、グローバル化の世の中となり、世界の共通言語である英語を学ぶことの重要性が高まっています。従来、中学校から英語の授業が始まっていましたが、今では、年齢が引き下げられ、小学校から英語の授業が始まるようになりました。さらに、保育園、幼稚園でも英語教育を取り入れるところも多くなっています。反面、幼児期に英語を教える必要などないのではないか。むしろ、この時期は日本語をしっかり教えるべきであり、英語教育は必要ないという意見を聞くこともあります。
以前、所用で京都にでかけることがありました。所用を済ませ、橿原神宮行きの特急電車に乗ろうとした時、改札口の方から、大きな身体をした外国人のご夫婦が、これまた大きな声で「奈良に行くにはどの電車に乗ればいいのですか?」とたどたどしい日本語でたずねながら歩いてくる姿が見えました。改札付近にはたくさんの人がいたのですが、まるで「モーゼの海割り」のように 人が引いていき、その外国人の方の前には一本の道が開けていきます。ご夫婦は、たまたま通りかかった年配のご婦人の行く手を遮り、「奈良へ行くにはどの電車にのればいいのですか」と日本語でたずねたのです。すると年配のご婦人は、「だめだめ、私、英語だめなの。だめだめ、わからないから」と言って逃げていってしまいまた。困った様子のご夫婦の所にすぐ駅員さんが駆けよって対応(もちろん日本語で)し、ご夫婦を奈良行きの電車に案内していました。
国際化の時代においても、残念ながら日本人の英語力はアジア諸国でも低いと言われています。日本人の外国語習得能力そのものが低いわけではなく、様々な要因が指摘されています。学習時間の不足、指導者の人数及び能力不足、そして、最大の要因は、日常生活において英語を使う必要がない、機会がないことだと言われています。実際、日々の生活の中で私たちが外国人と接することなどめったにありませんし、当然、しゃべる機会はなく、しゃべる必要もありません。つまり、英語を話せなくてもなんの不自由がないのです。そんな私たちが、たまたま外国人に出会ったすると、たとえその方が日本語で話しかけてこられても、緊張のあまり言葉がでなくなったり、逃げるようにして避けようとするのはしかたのないこのなのでしょう。しかし、これではいつまでも日本は国際化できない国になってしまいます。それでもいいじゃないのと言われればそれまでなのですが・・・。
子どもたちが外国語を学ぶとき、決して流ちょうにしゃべることを目的する必要はないと思います。日本語だけでなくこの世の中には違った言葉がある。顔も姿も違う人がいる。日本とはまた違った生活、文化がある。外国語を学びながらそんなことを学び、感じてくれれば十分だと思います。なぜなら、国際化とは決して外国語を流ちょうにしゃべることではなく、違いを自然に受け入れることだと思うからです。本園を卒園した子どもたちが、物怖じせず外国の方々と接するようになって欲しい・・・。Jay先生の英語教室は、そんな願いにぴったりのような気がします。